3歳児、5歳児 ローラー遊び

「アトリエそらいろ」の大切なこと

体をいっぱいに使って踊ったり歌ったりするのが好きな子、自分の思っていることや考えていることをハキハキと周りの人たちにお話しできる子、走ったりボール遊びが楽しい子、そして絵を描くことが好きな子。
何かに自信を持って自己表現することはとても大切なことです。

物の形が上手に描けたり、色あざやかに描けていたりするとだいたいの大人が「上手ネ!」と言います。
実は、子供たちにとって絵を描くということは、上手い下手ではなく、その子の生活や体験、活動、なによりこころを表現する手段なのです。伸びやかで素直に表現されているということが大事です。
大きい画用紙に創造力を膨らまして描く絵は、いつも「スゴイ!」と感動します。
子供たちの発想を広げてぐんぐんと自分の想いをつくりだしていく、「アトリエそらいろ」は、絵を描くことを通してそんな活動や表現の場でありたいと思っています。

 

3歳 女児 「おすもう」

 

3歳 女児 「にわとり」

 

4歳 女児 「宇宙へ行こう!」

こどものあのね

「アトリエそらいろ」は、子供たちがイメージしやすく、楽しんで描いてみようという気持ちになる題材を選ぶようにしています。

絵の導入は「絵を描いてみたい」と子供たちが感じることが大切です。
題材は子供たちの身の回りにあるもの、よく知っているもの、好きなもの、そしてお話(絵本など)です。
子供たちがイメージできるように実物をみたり、絵本をみたりして話し合います。

四つ切りの画用紙に描いていきます。
まわりで描いているお友達もよい刺激になります。
お友達の真似をして描いてもいいのです。
最初は真似でも少しずつ自信を持って描くようになり、そのうちに描く楽しさを感じるようになって自分なりの表現が出来るようなります。

子供たちの絵は、その子その子の生活が絵にあらわれます。
お話の主人公がその子の好物を食べていたり、家族構成が同じだったり、そういう点が子供らしくて可愛らしい表現なのです。

そして「あのね…これはね…」と描いた絵についてお話しすることがとても大切です。
お話しを聞いてもらうことで自分の思いを言葉に出来るからです。
聞いてあげながらよく頑張って描いたことを充分に褒め、認めてあげることで、また次に描くことへの期待と自信が高まってきます。

そんな取り組みや経験を通して「お絵かきたのしい!」と感じてほしいと思っています。


 

3歳 女児 フィンガーペインティング

 

 

3歳児、5歳児 ローラー遊び

活動について

こんな活動をしています。
 

フィンガーペインティング

指で描いてみることで絵の具の感触を直接感じることができます。
「冷たい」「ぬるぬるしてる」といった感触を楽しみながら、大きな画面で、手のひらも使って、どんどんと気持ちが開放されていきます。
指先に絵の具が付くことに抵抗のある子には、無理せず、すこしずつ慣れていくように言葉がけをしながら進めます。
このような活動は、何より楽しんで行うことがとても大切だからです。
 

大きい紙にローラー遊び

大きい紙にクレパス描いたり、ローラーを使って遊んだりするコトは、家庭ではなかなか経験できません。
ローラーにたっぷりの絵の具をつけて塗ったり、描いたり、みんなでいっしょにする共同作業は、絵を仕上げるということより取り組んだ活動をやり遂げた経験が大切で、その子の自信になっていきます。
 

塗りひろげ

題材やモチーフを使って絵を描いていくようになると、四つ切の大きい画用紙を使います。
机の上ではなく、床に置いた画板の上で描きます。身体全体を使って大きく手を動かしながら描いてほしいからです。
最初は描きたいものを筆で塗り広げていきます。形を描くことよりも伸び伸びと画用紙いっぱいに描くことを大切にします。
塗り広げていくうちに楽しいと感じたり、筆で描くことに慣れてくると、集中して取り組めるようになり形や色に興味が湧いてきます。
 

スタンピング

色々な画材を使うようになると、「おもしろい」と感じたり工夫して描くことを考えたりします。意識せずに色んな描き方を知り、できるようになっていきます。
年齢、題材に応じて、身のまわりのもの、野菜、いらなくなった容器など、手づくりの画材を使ってみます。
画用紙、和紙、包装紙、色紙、花紙などを切り(ちぎり)貼りする製作描画などにも取り組みながら、技法や素材をどんな風に使うか、工夫したり考えることで想像力が育っていきます。身の周りにあるものも絵を描く道具になる事に気づいて、楽しんで取り組めるようになっていきます。